CulCul5月号 2013 page 6/16

CulCul5月号 2013

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概要:
北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

6 『ひろば北九州』では、「漫画と北九州」と題した連載記事を、当館の学芸員や司書が二年にわたり担当いたしました。誌面刷新と共に連載も衣替え、まずは北九州市漫画ミュージアムの開館初年度の動きをご報告しましょう。 来館者数は、年間目標数の半分にあたる五万人を半年で達成し、まずまずの堅調。来館者アンケートによれば、市内:市外:県外の割合はほぼ2:1:1。性別や年齢層にはあまり偏りがなく、満遍なくご来館です。 特定の層の方だけを向くのでなく、年齢性別は元より、熱狂的な漫画ファンにも、昔は読んでいたけど最近はあまり…という方にも、あるいは漫画嫌いの方にも、それぞれに漫画に親しんでいただける施設を私たちは目指しています。初年度開催の企画展も、少年漫画の歴史をたどる展示、メガヒット作品「ルパン三世」のアニメと漫画を組み合わせた展示、海洋堂のキャラクターフィギュアの展示、書店でなくイベントやインターネットで活躍する「同人作家」の展示、そして現在開催中の「少なのか、自分に理解できない作品やジャンルを毛嫌いする声も耳にします。漫画は、読者の生理的なニーズを柔軟に受け止めながら進化するメディアですから、感情的な好悪に結びつきやすいのでしょう。 老若男女誰にでも愛される作品はごく一握り、他の大多数は特定の層には受けても、別の層から毛嫌いされかねない。様々な層に向けて運営していくという私たちのスタンスはその意味で必然ですし、同時にそれが漫画を「文化」として扱うということでもあります。何故なら、ありとあらゆるジャンルやテーマが存在する多様性こそが、世界に誇れる日本漫画だけの特長であり、漫画はその多様性の中に、時代ごと読者層ごとの感情や生理や価値観をぎっしりと詰め込んだ、巨大な歴史資料でもあるからです。女漫画の世界展」と、幅広く行っております。 市直営の公共施設として当然のスタンスでありますが、日本の漫画市場のあり方をふまえてのことでもあります。日本は世界で唯一、老若男女誰でも漫画を読む国で、巨大な漫画市場を抱えていますが、その内実は細分化されています。性別や年代ごとに読者層を絞り込んでいる漫画雑誌がその端的な例です。ですから、ある層には大人気の作品や作家が、別の層には名前すら知られず、知らないだけならまだしも、「最近の漫画はつまらない」とおっしゃる往年の漫画ファンや、その逆の若い方など、漫画への愛情の裏返し漫画hiroba表  智 之北九州市漫画ミュージアム 専門研究員Tomoyuki Omote漫画を「文化」として扱うということはその多様性に向き合うこと。5月19 日まで開催中の「少女漫画の世界展」会場風景。水野英子・青池保子・文月今日子らから、前川涼・篠塚ひろむ・すえのぶけいこらまで、北九州・下関にゆかりのある少女漫画家15 人が一堂に会し、原画や撮りおろしインタビュー映像などで創作の裏側に迫ります。企画展入場料一般  500 円、中高生 300 円小学生 150 円(団体割引および常設展とのセット割引あり)お問合せ北九州市漫画ミュージアム093(512)5077※毎週火曜日休館 4月30 日は開館【開館時間】午前11 時~午後7時(入館は午後6時30 分まで)ki yuki Om漫画と北九州~日本漫画の多様性~