CulCul6月号 2013 page 7/16

CulCul6月号 2013

このページは CulCul6月号 2013 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

7 CulCul 2013.Juneフランス絵画史を 代表するマネとドガ 19世紀半ば、日本でもよく知られる「印象派」という名の絵画のムーブメントが始まる少し前…フランス、パリで若い二人の画家が、互いに切磋琢磨していました。この二人とは、後にフランス絵画史に残る巨匠のマネとドガ。バレリーナを描いた一連の作品で知られ、人々がふとした瞬間に見せる内面の表れを丁寧に描いたエドガー・ドガと、フランス絵画の革命児とも呼ばれ、従来の伝統を打ち破る数々の問題作を発表したエドゥアール・マネ。新たな表現を模索しつつも、古典絵画の巨匠たちへの尊敬を強く持っていた二人は、互いの技術と才能への信頼、そして共に比較的裕福な家庭の出身という共通点もあって、交友を深めます。ドガとマネとその妻 北九州市立美術館が所蔵する一枚の絵、「マネとマネ夫人像」は、ドガがマネ夫妻を描いた1868?1869年の作品。自宅のソファーでくつろぐマネが描かれています。 ちょっと年齢より老けてみえますが、当時のマネは36歳。マネの横に描かれているのは、妻であるシュザンヌ。二人の出会いは、なんとマネが10代の頃。弟たちのピアノの家庭教師としてマネ家にやってきた年上のシュザンヌに、マネが一目ぼれしたのです。家庭教師との結婚ということで、紆余曲折を経て一緒になった二人。当時はようやく正式に結婚をし、夫婦として暮らし始めて数年がたった頃でした。 ドガが二人の姿を描いていた時、マネの横でシュザンヌは自慢のピアノを奏でていた…はずでした。愛情あふれる夫婦を描いた一枚のはずなのに、本来ピアノを弾くシュザンヌが描かれていた部分が、無残にも切り取られています。それもシュザンヌの顔を消し去るかのように。キャンバスを切り裂いたのはマネ。愛する妻の顔を消し去る背景には、どんな理由があったのでしょう。そしてこの絵を描いたドガとマネの関係は?絵画に隠された物語を演劇的手法で   浮き上がらせる 美術館に展示された作品には、それぞれ歴史と物語が隠されています。今回の公演『切り裂かれたキャンバス ?「マネとマネ夫人像」をめぐって』は、本来目にすることのできない、絵画作品にまつわる物語を、演劇的手法で浮き上がらせる試みです。19世紀のフランスに生きた画家たち。この先どんな時代が来るのか、自分たちが認められる日が来るのか、時に先が見えない焦りを感じながらも、これまでに見たことのない世界を描こうとしていた画家たちの葛藤と日々の生活。生身の肉体をもった俳優たちの対話から、一枚の絵画に潜む画家たちの姿が浮かび上がってきます。 会場は、劇場ではなく美術館分館。普段はたくさんの美術作品が展示されているはずの場所で、一枚の絵とじっくり向き合います。全国的にもほとんど例のない、劇場と美術館による共同企画。きっと濃密な時間を過ごすことができるでしょう。※日時は、12ページの北九州市立美術館分館の欄をご確認ください。北九州芸術劇場と北九州市立美術館がおくる、オリジナル作品。一枚の絵画に秘められた、画家同士の愛憎と苦悩の物語。リバーウォーク北九州10周年北九州芸術劇場×北九州市立美術館切り裂かれたキャンバス~「マネとマネ夫人像」をめぐって作・演出 泊篤志(飛ぶ劇場)出演 寺田剛史、内山ナオミ、木村健二(以上、飛ぶ劇場)エドガー・ドガ《マネとマネ夫人像》(1868 - 69)