CulCul 10月号 2013 page 5/16

CulCul 10月号 2013

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概要:
北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

5 CulCul 2013.October「集団蜘蛛」などが名を馳せました。国内外問わず、このように美術家たちがグループ活動を経て才能を開花させてゆく例は歴史上いくらでもあります。 私見ですが、そのような創造的な状況が生まれる背景には、喫茶店や居酒屋など「たまり場」となる飲食店が必ずあるように思います。そのような「たまり美術hiroba 花 田 伸 一北九州アートめぐりキュレーターShinichi Hanada北代省三宅でオートスライド『見知らぬ世界の話』を制作するメンバー(撮影:大辻清司) 1953 年 多摩美術大学 秋山邦晴文庫蔵撮影:大辻清司 《『未来のイヴ』舞台写真(ポートフォリオ『eyewitness』より)》1955 / 2008 年 世田谷美術館蔵『月に憑かれたピエロ』1955 年 カラースライド 福島和夫蔵「1951年/早すぎた前衛芸術実験工房展―戦後芸術を切り拓く」より場」が「工房」として機能し、まだ見ぬ才能を育む土壌となるのです。であれば街の文化向上を考えるとき、公共文化施設等の「ハコ」の創設・維持もさることながら、それ以前の段階として民間における「たまり場」が維持されやすいような都市計画を立てることも重要ではないでしょうか。まの形で記録に残らないものも多いことから、本格的な検証の機会がなかなかありませんでしたが、本展が公立館で実験工房の全貌を知る初の機会となります。 北九州市立美術館には、実験工房発足の3年後にあたる1954年に結成された美術家グループ「具体美術協会」の作品群が収蔵されています。関東の実験工房と関西の具体美術協会、ほぼ同時期に展開された両者の活動には、運営の方法や表現の着地点など色々と相違点があります。それらを比べながら本展を見るのもまた興味深いでしょう。 また、実験工房、具体美術協会、70年代の「もの派」など、近年、欧米において戦後日本美術への検証・評価の動きが大いに高まっています。北九州市立美術館はそのいずれの活動にも企画展やコレクション等で取り組んでおり大いに誇らしく思います。 さて、美術家個人ではなく集団として注目される活動としては、福岡・北九州では、1960年代から70年代に「九州派」 北九州市立美術館分館にて10月5日(土)?11月10日(日)に「1951年/早すぎた前衛芸術実験工房展―戦後芸術を切り拓く」が開催されます。 「実験工房」とは1951年に結成された総合芸術家集団で、その名付け親は詩人・美術批評家でシュルレアリストの瀧口修造。その実験工房に関わった顔ぶれとして、造形作家の大辻清司、北代省三、駒井哲郎、福島秀子、山口勝弘。作曲家の佐藤慶次郎、鈴木博義、武満徹、福島和夫、湯浅譲二。ピアニストの園田高弘。詩人・評論家の秋山邦晴。照明家の今井直次。エンジニアの山崎英夫など、そうそうたるメンバーがいました。 活動としては、文学・音楽・美術を総合した総合芸術ともいえるバレエの創作・上演や、コンサート・展示・映像制作など様々な領域で展開されました。また当時最新のテクノロジーを積極的に導入しながら従来にない新たな視覚体験・聴覚体験を試みるなど、その名の通り「実験」的な表現に意欲的に取り組んでいました。 実験工房に関しては、その活動が多岐に渡ることや、そのま