CulCul 11月号 2013 page 3/16

CulCul 11月号 2013

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概要:
北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

3 CulCul 2013.Novemberきないので、夜公演はできない。よって演劇祭参加作品も短めの、舞台装置や照明などがシンプルなものが多い。それが逆にその年年のテーマで一つにまとめられたオムニバス作品の一場面のように感じられてくるから不思議だ。 テーマそのものも、この4年間を通じて「人間がこの世界で生きている限り対峙しなくてはならない何か」といったものに関するものが多いようだ。 2010年は、「海」「平和」「こども(引き継がれるいのち)」、2011年は「100年たてばその意味わかる」、2012年は「手渡す」。そして、今年、2013年のキーワードは「-憤る-むづかるように、いきどほる」である。 今年の上演作品は4作品。 ラインナップのトップを飾るのは、「琵琶デュオ」による説教節『みなまた 海のこえ』(原作:石牟礼道子/11月16日・17日)。水俣病を題材とし、それを通して〝人の在り方?を描いた「苦海浄土」で知られる石牟礼道子の絵本を琵琶の弾き語りで上演する作品。 2作品目は『おこりじぞう』(原作:山口勇子/11月23日)だ。広島に原爆が投下された日、人々から笑い地蔵と呼ばれ愛されていたお地蔵さんと一人い、という意味なのだそうだが、それがちょっとした洒落に思えるほど、一人の人間に迫力持って迫る作品である。 それにしても「憤る」というともすれば負の力をイメージさせるテーマを掲げる海峡演劇祭実行委員会の覚悟には頭が下がる。耳あたりの良い、誰の心にも爪をたてない作品よりも、世界に対して何かを叫んでいる作品を、という姿勢が垣間見える。 一カ月間、毎週末門司港に通って、違うカンパニーが違うテイストで紡いでいるにもかかわらず、どこか共通した「叫び」を持った作品群を味わうのも面白いかもしれない。の少女の出会いを描いた絵本を、広島在住の身体表現者、大槻オサムと、北九州の尺八奏者、山崎箜こうざん山が声と体、そして音で表現する。 3作品目は、舞踏『tomurai』(構成・出演:坊内由香/11月30日・12 月1日)。門司港出身の舞踏家、坊内由香による舞踏作品。 4作品目は、だらく館による一人芝居『贋作・トニー谷』(作・演出:秋山豊/ 12 月7日・8日)。演出の秋山豊は映画監督としての活動と並行して「芸人列伝シリーズ」と銘打った舞台作品を創り続けている。このシリーズには『贋作・シミキン』『贋作・ミスワカナ』『贋作・一条さゆり』『贋作・圓朝』『贋作・太地喜和子』『贋作・松井須磨子』などがある。「贋作」とは、どれほど一人の人間の人生を精巧に再現しようとしても所詮本物の人生にはかなわな演劇hiroba おおつか えみこ演劇の街は、いま大塚恵美子演劇事務所 代表Emiko Otsuka琵琶デュオによる説教節『みなまた 海のこえ』公演写真大槻オサム『おこりじぞう』イメージ写真 「海峡演劇祭2013」が11月16日から12月8日まで門司港の関門海峡ミュージアム多目的ホールにて行われる。 2010年に開始され、今年で4回目となるこの演劇祭の最大の特徴は、そのテーマ性にある。もちろん、テーマ設定だけなら、他の演劇祭にもあるのだが、この海峡演劇祭においては、テーマと上演作品がきわめて密接に結びついている印象が強い。会場となる関門海峡ミュージアム多目的ホールは基本的に午後5時までしか使用で「海峡演劇祭2013」