CulCul 4月号 2014 page 6/16

CulCul 4月号 2014

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概要:
北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

6 「MANGA」という言葉が世界で通用するようになり、クールジャパンの波に乗って、北九州市漫画ミュージアムへ来館される海外の方も多くいます。当館には、戦後日本の代表的な漫画作品を並べて作風の変へんせん遷を紹介している「漫画タイムトンネル」コーナーがあります。ある日アメリカの方から「『漫画タイムトンネル』に、私がとても影響を受けた『きまぐれオレンジ☆ロード』が入っていないが、どのような基準で作品を並べているのか?」と、お問い合わせを受けたことがありました。海外の方からの質問に大変驚いたと同時に、熱心に漫画を語る彼の姿に、日本の漫画が海外でこんなに愛されているのだ、と実感した出来事でした。 日本の漫画が海外で盛んに読まれるようになったのは、アジアでは1960年代ごろから、欧米では2000年代からです。多くの場合、『ドラえもん』や『キャンディ?キャンディ』、『DRAGON BALL』などの日本アニメの放映が契機となって、漫画も各国語に翻訳され、広まっていきました。 アニメ原作の作品はもちろん人気ですが、突出しているのは「少女漫画」の人気です。海外でも「漫画」に類するものはあります。日本では、各年齢層、各分野向けに漫画雑誌が出版されているので、年齢や立場が変わっても共感でき、どの世代でも読み親しまれています。しかし、海外には子ども向け、大人向けの漫画はあっても、思春期の年代に向けたものは、ほぼありませんでした。そんな海外市場の中で、恋や進路などナイーブで悩み多い世代向けの「少女漫画」は、海外にはなかったジャンルとして受け入れられ、浸透していきました。その影響を受けて、日本スタイルの漫画を自国で描き始める漫画家も多く生まれています。 さて、海外で広まった日本の漫画、翻訳されたものを実際に見てみましょう。 『妖狐×僕SS(いぬぼくシークレットサービス)』は、北九州市ゆかりの作家、藤原ここあ氏の作品。シークレットサービス(ボディー・ガード)つき高漫画hiroba古 川  清 香北九州市漫画ミュージアム 司書漫画と北九州Sayaka Furukawa『妖狐× 僕SS』藤原ここあ(スクウェア・エニックス)後列左から フランス語、中国語、ドイツ語 前列左から 韓国語、日本語、英語昨年行われた『ガイマン賞2013』の様子当館には、邦訳された海外漫画も揃っている級マンション「メゾン・ド・章あや樫かし」に集う、妖怪の先祖返りの人間である住人とシークレットサービス達が繰り広げるラブコメディで、アニメ化もされました。当館では、日本語・中国語(台湾)・韓国語・フランス語・ドイツ語・英語の6ヶ国語版を所蔵しています(写真)。表紙を開くと、日本のキャラクターが外国語を話す、という不思議な感覚に陥ります。興味深いのが「オ※ ノマトペ」。例えば、ドアを開ける音「ガチャ」を各国語で表すと、中国語は「喀鏘」、韓国語は「????」、フランス語は「TSAC」、ドイツ語は「KLICK」、英語は「KACHK」と描かれています。他にも、コマやセリフを読む順番を解説しているペー※ 擬音語と擬態語の総称。ジがあり、さらに、右開きの日本の書籍に不慣れな、横書き文化の国では、左開きの最初のページに反対側から読むよう誘導しているものもあります。日本での当たり前が海外では違うのだ、と改めて感じます。 当館は、日本漫画の外国語版のみならず、海外漫画の邦訳版もありますし、海外の漫画家によるトークイベントや交流会なども行われる機会が多くなりました。漫画を介しての国際交流の輪が、どんどん広がっていけばと考えています。【常設展示入館料】一 般 400円(320円)  中高生 200円(160円)小学生 100円(80円)   小学生未満 無料※( )内は団体料金【開館時間】午前11時~午後7時(入館は午後6時30分まで)※毎週火曜日(休日の場合はその翌日)休館【お問合せ】北九州市漫画ミュージアム093(512)5077Information 漫画を介しての国際交流の輪