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概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

2 さて、「花子とアン」では花子の物語に、時折アンのエピソードが織りこまれていますが、アンならぬモンゴメリと花子には共通点があります。いずれも教職を経て文筆業を志した点です。当時は、女性が自立した職業を得ようとすると、選択肢はほとんどこの二つしかありませんでした。本企画展では、アンを生んだ2人の作家が、社会的な職業を持つ自立した女性として歩んだ人生もたどります。 またドラマでは、花子と伯爵令嬢・葉山蓮子の友情も見どころの一つです。蓮子のモデルは、歌人の柳やなぎわら原白びゃくれん蓮。飯塚市にある伊藤伝右衛門邸のヒロインです。花子と白蓮、「腹心の友」の間で交わされた手紙も紹介します。 ほか、『赤毛のアン』ファンにはおなじみの、バラのつぼみ模様のお茶道具や、レース編みなどの手芸品(いずれもモンゴメリ愛用品)、グリン・ゲイブルスの模型など、観て楽しい資料も多数展示します。 モンゴメリが『Anne of GreenGables』を出版したのは1908年。5つの出版社から原稿を突き返される、苦労の船出でした。しかし、本が刊行されるやベストセラーとなり、モンゴメリは一躍有名作家へ。以後、主人公のアン・シャーリーが年を重ね、自らの家庭を構えて成長する、アン・シリーズが執筆されました。 一方、30年後の日本。良質な家庭文学の紹介者として翻訳活動を行っていた村岡花子がこの本に巡り合います。戦火を避けながらの翻訳、出版は戦後7年を経てのことです。原題は「緑の切妻屋根のアン」といった意味ですが、日本人には、なじみがありません。いま、私たちがよく知るタイトル『赤毛のアン』を強く推したのは、花子の長女だったそうです。上品なユーモアが薫る訳文もあり、こちらも出版後は大評判となりました。続編の刊行を心待ちにして、追いかけた読者も多かったようです。 NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」はご覧になっていますか? 本年は、カナダの女性作家で、『赤毛のアン』の原作者であるL ルーシー・M モード・モンゴメリ(1874?1942)の生誕140年、さらに日加修好85周年にあたり、あらためて『赤毛のアン』が注目を集めています。 文学館では、6月14日(土)から7月13日(日)まで「モンゴメリと花子の赤毛のアン展」を開催します。世界一有名な赤毛の女の子を誕生させた二人の文学者、モンゴメリと村岡花子(翻訳家 1893?1968)を紹介するものです。14 北九州市立文学館 曲り角をまがったさきになにがあるのかは、わからないの。でも、きっといちばんよいものにちがいないと思うの…(村岡花子訳『赤毛のアン』) ぜひ、会場にお越しください。まだ見えない未来に「いちばんよいもの」を探すヒントがきっとあると思います。【開催期間】6月14日(土)~7月13日(日)【会場】北九州市立文学館【開館時間】午前9時~午後6時(入館は午後5時30分まで)※毎週月曜日休館【観覧料】一般 500円 中高生 200円小学生 100円【お問合せ】北九州市立文学館 093(571)1505◎開会式+村岡美枝さんギャラリートーク ※申込不要【日時】6月14日(土)午前10時~【会場】北九州市立文学館◎村岡恵理さん講演会 ※要申込【日時】7月4日(金) 午後1時30分~午後3時【会場】北九州芸術劇場小劇場 【定員】200名◎ワークショップ「野の花の刺しゅう教室」 ※要申込【日時】①6月28日(土)②7月8日(火) 各回午後2時~午後5時【会場】北九州市立文学館 【定員】各回15名、小学5年生以上対象Information「赤毛のアン」原書(初版)と村岡花子訳書L.M. モンゴメリグリン・ゲイブルス村岡花子Event北九州市立文学館第16 回特別企画展「モンゴメリと花子の赤毛のアン展~カナダと日本をつないだ運命の一冊~」主任学芸員中西 由紀子Yukiko Nakanishi催事情報を見る