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概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

6Information【常設展示入館料】※( )内は団体料金一 般 400円(320円)中高生 200円(160円)小学生 100円(80円)小学生未満 無料【開館時間】午前11時~午後7時(入館は午後6時30分まで)※毎週火曜日(休日の場合はその翌日)休館【お問合せ】北九州市漫画ミュージアム093(512)5077「漫画」という文化 今年『マンガミュージアムへ行こう』(伊藤遊・谷川竜一・村田麻里子・山中千恵 著/岩波書店)が出版されました。ここに当館も紹介されており、読むと国内外に漫画に関するミュージアムが多く存在することがわかります。また、単なるマンガミュージアムのガイドブックではなく、「マンガという文化とはなにか」という事にも触れています。漫画が「文化」だといわれるようになったのはどうしてなのでしょう。 日常的に触れている漫画を、いざ「文化」として捉えると、かなり戸惑いを感じると思いますが、ここ10年ほどの間で、漫画は研究対象として注目を集めるようになりました。その現われとして、漫画を研究する大学・教育機関も増え続けています。京都精華大学の学長に、漫画家の竹宮惠子氏が就任したニュースが記憶に新しい方もいるでしょう。 1980年代ごろまでは「漫画を読むとバカになる」と親から言われていた、という方も多いのではないでしょうか。PTAなどから「悪書」とたたかれた漫画は、文学や絵画に比べ低俗だという扱いを受けてきました。それを日本の文化、産業として押し出すきっかけとなったのは、手塚治虫氏の逝去と、国や地方自治体がマンガ文化に関わりを持ち始めたからだと本書では言っています。 「漫画とはなにか」という問いから研究が進められ、文学や絵画と同じように、漫画史や作漫画hiroba古 川  清 香北九州市漫画ミュージアム 司書漫画と北九州Sayaka Furukawa家論、作品論、技術論、産業論など、ジャンルも多岐にわたっています。それらをまとめた書籍をみると、漫画がいかに私たちの生活と密につながっていたかが分かります。大衆文化である漫画は、私たちの生活習慣や、趣味嗜好が鮮明に読み取れる媒体でもあります。大衆文化の歴史をひもとくには、とても貴重な研究材料となる事でしょう。しかし、漫画はそもそも消費されるものであり、その性質上、昔の作品ほど残されているものが少なく、研究を困難にする場合があります。漫画研究を行う上で、漫画作品や原画、漫画雑誌、単行本の保存と整理が大きな課題になっています。 研究者のように漫画を捉えるのも興味深いですが、一読者として、漫画の仕組みを改めて考えてみるのも面白いものです。当館常設展示室には「漫画の七不思議」というコーナーがあります。漫画ができるまでの過程やコマ割り、コマの中の表現方法などを解説しています。実は漫画は、コマ割り、セリフ、キャラクターの表情・動き、背景にある効果線など、一枚の紙に様々な形で情報が盛り込まれています。読み手は、漫画家が描く様々な表現を、情報として的確に読み取っているのです。ある程度の決まり事を踏まえ、文字と絵とコマ割りの要素を駆使し、巧みに組み合わせて作品を作り上げる漫画家もすごいのですが、それを読み取っている私たちも、高い情報処理能力を備えていることに気づきます。 当館では、漫画に関する研究書や歴史、作家論、漫画読本、作画技術などの本もそろえています。漫画を読んで、面白い!と思ったその先、「漫画ってそもそもなに?」というあなたの知的好奇心を、閲覧ゾーンの研究書が大いに刺激してくれることでしょう。漫画ミュージアム 6階常設展示室「漫画の七不思議」コーナー『マンガミュージアムへ行こう』(表紙:しりあがり寿)伊藤遊・谷川竜一・村田麻里子・山中千恵 著/岩波書店