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概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

7 CulCul 2014.December 北九州の街で何十年と暮らしてきた人々に、地元の若手作家たちが話を聞き、一人一人の記憶を掘り起こす。その思い出やエピソードなど記憶の断片をちりばめながら、演劇的に脚色し、戯曲に仕上げ舞台化する事業が2012年よりスタートした。後に旧日本軍陸軍倉庫から盗んだカンパンを巡り右往左往する母と娘」「友達を探して船の上に迷い込んだ少年が出会った若松港で船上生活をする老人」など。この街に暮らす個人の中に眠っていたささやかなエピソードが作家の創作で甦り、記憶の中に眠っていた人物が舞台で躍動し始めるのだ。 それは高齢者に話を聞く時と同じである。家族のこと、結婚のこと、仕事のこと、子ども時代のこと・・・。初めはゆっくりと、一つずつをかみしめるように話し始めるが、その記憶の断片に触れると段々と目が輝き出し、たった今、そこで起こっている出来事かのように、鮮やかな色彩を帯びながら生き生きと話し始める。それを若手作家「Re:北九州の記憶」北九州芸術劇場 広報係鬼 木 身 和Oniki Miwa北九州芸術劇場+市民共同創作劇「Re:北九州の記憶」(撮影:藤本彦)北九州芸術劇場+市民共同創作リーディング「Re:北九州の記憶」【日程】2015年2月28日(土)・3月1日(日)   各午後2時開演【会場】北九州芸術劇場 小劇場【料金】500円※未就学児入場不可※2015年1月11日(日)チケット発売開始【お問合せ】北九州芸術劇場 093(562)2655Information北九州の街の記憶を  生きた人々の言葉で紡ぐが受け止め、自分の感性とぶつけ合いながら戯曲を作成することで、その人の記憶を宿しながらも、普遍性を帯びた新たな物語が生まれてくるのだ。 1年目8話、2年目10話、3年目の今年は16話と、今年度で34の物語が出来上がる。いずれ消え去ってしまう人の記憶。街の人口データや歴史書などで残されていく記録のように、今後は出来上がった戯曲を書籍として市内の図書館などで閲覧できるようにするのが目標。 この事業を続けていくことで、若い世代から高齢者まで誰もが北九州で生きてきた人々の記憶を、北九州の「街の記憶」として伝えられるようにと、今年も春からスタートしている。今回の公演で、この〝記憶?に触れてみて欲しい。 少子高齢化や核家族化などが進み、世代間交流や地域のコミュニティが希薄化する中で、北九州市制50周年、北九州芸術劇場開館10周年を機に、劇場ならではの手法を用いてこの街に生きる「人の記憶」を演劇作品として上演することで、「街の記憶」として継承しようという試みだ。 2年目となった昨年は、6つの物語が展開。客席は老若男女で満席となった。「出征前に最後のキャッチボールをする八幡製鐵所の野球部員たち」「終戦