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概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

4寿山福ふくじゅ聚寺(小倉北区)に連なる寺です。久女が生前広寿山に親しんだことから、圓通寺境内には二つの句碑が建っています。 無む ゆうげ憂華の樹こかげはいづこ仏ぶっしょうえ生会 三山の高たかね嶺づたひや紅葉狩 久女忌では、読経とともに「無憂華の…」の句碑前へ供花が行われます(荒天の場合は講堂)。無憂華とはお釈迦様が安らかに生まれた木陰の樹がつける花です。安息の地がどこにあるのかを問うこの句は、起伏の多い人生を歩んだ久女の代表句です。 忌日は一年で最も寒さの厳しい時季。雪まじりの天候も珍しくありませんが、冬の澄んだ空気に久女の愛した白菊が重ねられるのは、清せいれつ冽な※ 光景です。毎年、久女の孫にあたる石太郎さんも参列されています。 今年の様子については、久女忌を主催する久女・多佳子の会のホームページ(http://www.hisajo.jp/)を参照ください。○全国女性俳句大会in北九州 著名な女性俳人を輩出した歴史にちなみ、北九州市では例年ひな祭りの頃に女性を対象にした俳句大会を開催しています。今回は、半世紀ぶりに営業を再開した門司の料亭「三さん宜き ろう楼」と「俳句に詠まれた関門海峡」をテーマに2月28日、3月1日の二日間で行われます。三宜楼の「俳句の間」をはじめ、赤間神宮や和布刈神社などでの吟行が予定されています。 選者は現代の女性俳句を代表する6名の先生方です。 宇多喜代子(「草樹」会員)○女性俳人を輩出した北九州 かつて、北九州が女性の俳句作家を輩出したことをご存知でしょうか。杉田久女、橋本多佳子、竹下しづの女など――まだ、女性が俳句を詠むことが珍しかった時代、北九州から全国的に著名な女性俳人が次々と現れました。その様子は〈女性俳人のメッカ〉と例えられたほどです。 今回は、特に北九州市とゆかりが深く、ほかの女性俳人にも大きな影響を与えた杉田久女をご紹介します。○久女忌 毎年1月21日、杉田久女の命日に小倉北区の圓えん通寺で久女忌が執り行われます。1946年、敗戦間もない冬の日、久女は太宰府の筑紫保養院(現福岡県立精神医療センター太宰府病院)で失意のうちに亡くなりました。入院先が精神病院だったこともあり、「狂死」を噂されますが、死因は腎臓病だったことが明らかになっています。 圓通寺は、黄おうばく檗宗の名刹さつ・広久女忌、全国女性俳句大会in北九州第14回全国女性俳句大会in北九州【期日】2015年2月28日(土)、3月1日(日)【会場】北九州国際会議場【お問合せ】(公財)西日本産業貿易コンベンション協会「全国女性俳句大会in北九州」係093(551)4111Information杉すぎた田久ひさじょ女 1890年~1946 年俳句作家。本名、ひさ。鹿児島県生まれ。09年、旧制小倉中学の図画教諭・杉田宇うない内と結婚し、小倉へ転居。俳句雑誌『ホトトギス』を中心に女性俳人の草分けとして活躍。自らも『花衣』を創刊するなど高く評価されたが、のち『ホトトギス』同人を削除され、失意に陥った。文芸hiroba 中西 由紀子北九州市立文学館 主任学芸員Yukiko Nakanishiようこそ文学館へ杉田久女(左)と橋本多佳子(右から2人目)圓通寺久女忌、供花の様子。右奥が句碑。全国女性俳句大会in北九州表彰式 小川 晴子(「風花」副主宰) 黒田 杏子(「藍あおい生」主宰) 千原 叡子(「ホトトギス」同人) 寺井 谷子(「自じめいしょう鳴鐘」主宰) 西村 和子(「知ちいん音」代表)表彰式のほか、1日には高浜虚子の曽そうそん孫で「花鳥」主宰の坊城俊樹さんによる講演会もあります。大会参加は男女自由となっています(要問い合わせ)。※ 水などが清らかに澄んで冷たいこと。また、そのさま。