ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

5 CulCul 2015.February美術hiroba 花 田 伸 一北九州アートめぐりキュレーターShinichi Hanada「アート・オブ・メモリー 記憶をめぐる4つのレシピ」展に寄せて 北九州市立美術館・本館で「記憶」をテーマにした展覧会が開かれています。本展での「アート」の語は、元々の意味である「技術」という意味も含めて用いられています。展覧会名の「アート・オブ・メモリー」とは「記憶のアート(術)」ということですが、たくさんの物事を一度に覚えたり、瞬時に物の配列を暗記したりする記憶術とは違います。私たちの中に眠る様々な記憶を呼び覚ますアート(技術・芸術)ということです。 本展では作品をただじっと見るだけではなく、動く作品や触れる作品などもあり、会場内で写真撮影もできるなど、私たちの記憶をかき立てる仕掛けに満ちています。 今回「時代の記憶」「風景の記憶」「人の記憶」「自然の記憶」との四つのキーワードを基に、4組の美術家(柴川敏之、クワクボリョウタ、北上伸江、plaplax)が私たちの記憶を刺激する新作を発表しています。 柴川敏之(1966年生)は「2000年後から見た現代社会」をテーマに、身の回りの物を「化石」化させる作品を制作しています。2000年後の視点から私たちの生活を振り返るという不思議なタイムトリップを体験できます。ちなみに同時期に柴川の個展が筑後市の九州芸文館で開かれており、北九州と筑後を両方見て完結する作品もあるようです。 クワクボリョウタ(1971年生)は「デバイスアート」とも呼ばれる工学技術を取り入れながら、デジタルとアナログ、人間と機械の境界線上に生まれる芸術体験を生み出します。光と影のアートによって見慣れた物から驚くべき風景が立ち上がる様子は必見です。 北上伸江(1985年生)は実写映像を水彩などで1こまずつ描き起こし、アニメーション化し、日常の風景を新鮮なイメージにつくり変える作品を制作しています。懐かしさと新しさとが同居するかのような映像体験をどうぞお楽しみください。 plaplax(プラプラックス)は近ちかもり森基もとし、久くのう納鏡きょうこ子、筧かけひ康やすあき明、小おはら原藍あいによるアートユニットで、主にコンピュータや映像を用いた体験/参加型のインタラクティブ作品を発表しています。作品を触ってみるとそこからいろいろなリアクションが広がり、私たちの少年・少女期の記憶をざわざわかき立ててくれます。 記憶というものは忘却によってその輝きをより増すもの。最近物忘れが多いなとか、あれこれ思い出せなくなったなという人、ぜひこの展覧会でフレッシュな記憶を呼び起こしましょう!柴川敏之《2000年後に発掘された携帯電話の化石群》2011年アート・オブ・メモリー 記憶をめぐる4つのレシピ【開催期間】1月4日(日)~2月22日(日)【開催時間】午前9時30分~午後5時30分(入場は午後5時まで)【休館日】月曜日休館【会 場】北九州市立美術館本館戸畑区西鞘ヶ谷町21の1093(882)7777Information北上伸江《RGB Home Video》2013年テクニカル:イトウユウヤ 作業協力:坪井愛 撮影:長塚秀人クワクボリョウタ《10番目の感傷(点・線・面)》2010年撮影:木奥恵三写真提供:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]「アート・オブ・メモリーplaplax《石ころのカチナ》2011年記憶をめぐる4つのレシピ」展ポスター催事情報を見る