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概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

5 CulCul記念講演会「リトグラフィとフェルナン・ムルロ」【日時】10月11日(日)午後2時~同3時30分【講師】益田祐作( 元アトリエMMG主宰)【会場】北九州芸術劇場 小劇場(リバーウォーク北九州6F)※申込不要(先着100名)Event 美術hiroba 河 村 朱 音美術館へ行こう!北九州市立美術館 学芸員Akane Kawamura パリのリトグラフ版画工房「ムルロ工房」。工房を運営するフェルナン・ムルロ(1895?1988年)の元に、20世紀を代表する画家たちが訪れ、職人との協同によって工房から数々の傑作が誕生した軌跡をたどります。 18世紀末に発明されたリトグラフの技法は、19世紀にフランスで広く普及しました。シェレを代表するポスター作家らの活躍により、1890年代、パリの街は華やかな色彩のポスターに彩られ、リトグラフは芸術表現の技法として認められるようになります。 1921年、フェルナン・ムルロはシャブロル街にある父のリトグラフ印刷所を兄ジョルジュと共に受け継ぎました。専ら広告やラベル、ポスター制作が中心のムルロ工房で、より芸術的な販路の開拓を考えていたフェルナンの元に、1930年、ルーヴル美術館のドラクロワ回顧展の展覧会ポスターの依頼が舞い込みます。そのポスターで注目を集めた工房は、国立美術館からポスター制作の依頼が続き、フランス国内最高峰として認められるようになりました。また、1937年、世界で最も美しい雑誌を目指し創刊された『ヴェルヴ』に携わったフェルナンは、出版人のテリアードを介し、シャガール、ブラック、レジェ、ジャコメッティらと知り合う機会を得ます。工房は次第に、画家たちが芸術雑誌や挿画本の制作のために足しげく通う場所となりました。 1940年代になると、マティスが初めて工房と組み挿画本を手がけ、45年にピカソ、48年にミロ、50年にはシャガールが工房を訪れ、本格的に作品づくりに取り組むようになります。リトグラフの技法や効果を駆使するためには職人の協力が不可欠であり、画家は決まった職人と制作をしていました。ピカソはデシャンらと描いたイメージを何度も解体、改変しながら、従来のリトグラフの概念を覆していき、シャガールはソルリエらと千枚に及ぶ原版を費やして鮮やかな色彩のリトグラフを実現しました。このように工房は、画家と職人との協同で新しい作品が生み出される創造の場であり、芸術表現の技法としてリトグラフの可能性が広がる場となっていました。19世紀末以来リトグラフが再評価され、20世紀パリで隆盛を迎えることになった背景には、ムルロ工房、そして画家と職人をつないだフェルナンの存在があったといえます。 本展では、19世紀のポスターから、ムルロ工房が手がけた20世紀の巨匠たちのオリジナル作品をはじめ、挿画本、ポスター、芸術雑誌のほか、工房ゆかりのプレス機や道具類、さらにリトグラフ制作の映像資料を加えた約300点を紹介します。今もなお華やかな色彩で魅力あふれるリトグラフの世界をお楽しみください。ムルロ工房と20世紀の巨匠たち      ―パリが愛したリトグラフジュール・シェレ 《スケート場 パレ・ド・グラース/シャンゼリゼ通り》1893年 サントリーポスターコレクション蔵(大阪新美術館建設準備室寄託)フェルナン・レジェ 『サーカス』(pp.44-45) 1950年刊 うらわ美術館蔵アンリ・マティス 《草木》『ヴェルヴ』(第9巻第35-36号) 1958年夏 神奈川県立近代美術館(山口蓬春文庫)蔵Information【会場】北九州市立美術館 分館(リバーウォーク北九州5F)【会期】9月19日(土)~11月3日(火・祝)※ただし10月13日(火)は休館【開館時間】午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)【観覧料】一般1000(800)円 高大生600(400)円 小中生400(300)円※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金。障害者手帳提示の方は無料。【お問合せ】093(562)3215ムルロ工房と20世紀の巨匠たち―パリが愛したリトグラフ2015.September催事情報を見る