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概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

230北九州市立いのちのたび博物館【会期】10月10日(土)~平成28年1月11日(月・祝)※会期中無休、12月29日(火)~1月1日(金)は休館【開館時間】午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)【入場料】大人1200円(960円) 高大生900円(720円) 小中生450円(360円) ( )内は団体料金常設展とのセット券、前売り券あり詳細は、ホームページまたは博物館までお問い合わせください。【お問合せ】北九州市立いのちのたび博物館093(681)1011  http://www.kmnh.jp/医は仁術Information学芸員 上 野 晶 子 Akiko Ueno医は仁術 現代から江戸時代にタイムスリップした医師が、医療器具や薬が満足にない中で人命を救い、医術を通して人々と交流する『JIN―仁』は、村上もとか原作の大ヒット漫画で、TBSでドラマ化され注目を浴びました。 「仁」とは、儒教で重視された〝他を想う心?のことで、「医は仁術なり」は医療に関わる人たちの基本的な理念として受け継がれてきました。10月10日から公開される特別展「医は仁術」は、この精神を軸に、江戸時代の病気に対する人々の思想や、現代に至る医学の発展を紹介し、江戸から未来へと俯瞰する総合的な展示です。 日本の医学の源流は江戸時代にあり 元来、日本の医学は戦国時代に渡海した僧らが中国の医学を伝えたことに始まります。後漢末の張仲景による『傷寒論』などが重視され、五臓(心臓、脾臓、肺臓、腎臓、肝臓)六腑(胆、小腸、大腸、胃、膀胱、三焦)と脊柱からなる中国の伝統的な内景図(人体解剖図)が伝えられました。その後、16世紀に日本へ渡来した南蛮人(ポルトガルやスペイン人)、オランダ人によって西洋の医学が伝えられ、これらの医学は「南蛮流」「紅毛流」などとしてわが国に定着しました。 1754年(宝暦4年)、山脇東洋が日本初の人体解剖を行い、その情報により各地で解剖が行われるようになりました。また、1774年(安永3年)には杉田玄白らが『解体新書』を翻訳し、西洋医学の知識や技術が急速に日本中に広まるきっかけとなりました。人々を救うためには、人体がどのような構造であるか正しく解明する必要があり、漢方医らも含めて始まりました。このように東と西から伝えられた医学は日本独自に発達し、一部の人の知識であった医術知識がさまざまな形で社会に広がりました。さらに、「養生」のような予防医学的概念も形成されました。 展覧会の見どころ 本展では、当時の希少な解剖図などの史料の他、江戸時代の医療道具等も展示。中国から来た漢方と西洋から来た蘭方が、「医は仁術」が実践された日本で、いかに独自に発展して人々を救ってきたかを探ります。 77年ぶりに発見された杉田玄白らの直筆掛軸や山脇東洋の『蔵志』原本が初公開となります。また、最先端医療では、人体の可視化をテーマに3Dプリンターによる臓器モデルなど、日本が世界に誇る技術を紹介します。ふかんちょうちゅうけいしょうかんろんもうりゅうこう五臓六腑生き人形解体新書などの影響を受けて製作された漢方の内景(五臓六腑)人形。現存する唯一の医学生き人形と考えられる貴重な史料杉田玄白・桂川甫周(かつらがわほしゅう) 書幅『解体新書』の中心人物であった杉田玄白と桂川甫周の直筆書巻が新発見され、本展で世界初公開華岡青洲腫瘍図瘤(りゅう)、火傷で癒着した部分、体表の奇形部分などの状況を、患者の所在地、氏名、年齢などと合わせて描いているカルテのようなもの『医は仁術』チラシ催事情報を見る