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概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

232 北九州市立文学館「ブンガク最前線―北九州発」【開催期間】10月24日(土)~2016年1月11日(月・祝)【休館日】月曜日、年末年始(12月28日~1月4日)11月23日(月)は開館、翌24日(火)休館【開館時間】午前9時30分~午後6時(最終入館は午後5時30分まで)【観覧料】大人500円 中高生200円 小学生100円【お問合せ】北九州市立文学館 093(571)1505Information 第21回特別企画展の「ブンガク最前線―北九州発」展では、現在執筆を続けている作家35名を紹介しています。各作家の方々からの提供資料により充実した展示がかない、原稿、校正稿、創作ノートやメモなどの自筆資料、書籍など合わせて約400点を展示しています。今回は注目の展示資料を三つご紹介いたします。○平野啓一郎さん―自筆の年表 平野さんは2歳から高校卒業まで、八幡西区に在住していました。1999年、京都大学在学中に「日蝕」で芥川賞を受賞しデビューしました。『日蝕』刊行後、『一月物語』、『葬送』を発表、合わせて「ロマンチック三部作」と呼ばれます。注目資料は、『葬送』執筆時に作成された自筆の年表です。この小説には、フランスの二月革命(1848年)前後のパリを舞台に、ショパン(音楽家)、ドラクロア(画家)、ジョルジュ・サンド(小説家)の3人を中心とした人間群像が描かれています。自筆の年表はカレンダーの形式で、1846年11月から49年12月までの約3年間の3人の行動やパリでの出来事が、細かく書かれています。物語全体の軸となる史実を丁寧にまとめ、それを基に小説を完成させたことがうかがわれます。○田中慎弥さん―草稿ノート 田中さんは下関市生まれで、幼少期の一時期門司区に住みました。2012年に「共喰い」で芥川賞を受賞しました。展覧会では、短編作品「切れた鎖」のノートに書かれた草稿を展示しています。細かい文字でびっしりと書かれ、推敲の跡から、創作過程がうかがわれる資料です。「切れた鎖」は初期の代表作で、同作を収録した短編集『切れた鎖』は、三島由紀夫賞を受賞しています。○リリー・フランキーさん―自筆原稿、イラスト リリーさんは小倉北区出身です。展覧会に合わせ、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』の自筆原稿650枚を贈寄いただきました。この作品は2006年の第3回本屋大賞を受賞、売り上げ200万部(2006年10月31日扶桑社発表)を超えるベストセラーで、ドラマ、映画、舞台にもなりました。また、リリーさん原作の絵本『おでんくん』シリーズの原画も展示しています。マルチな才能を持つリリーさんの文字とイラスト、併せてご覧ください。 展覧会の見どころをもう一点ご紹介します。作家の方々にお寄せいただいた「北九州」についての寄稿文です。それぞれの作家が表現した「北九州」のイメージが重層的に浮かび上がってきます。 また、期間中、隣接する中央図書館にご協力いただき、ロビーにゆかりの作家の書籍コーナーが設けられています。この機会に、気になった作家の本を実際に読んでみてください。「ブンガク最前線―北九州発」展で、北九州の魅力を再発見していただければと思います。自作年表(「葬送」執筆時)(個人蔵)草稿ノート「切れた鎖」(個人蔵)原稿『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』学芸員 小 野 恵 Megumi Ono北九州ゆかりの現代作家展「ブンガク最前線―北九州発」の見どころにっしょくすい こう催事情報を見る