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概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

3 CulCul 2015.December演劇hiroba おおつか えみこ演劇の街は、いま大塚恵美子演劇事務所 代表Emiko Otsuka“育成” へのアプローチ 時々、北九州で活動する若手の(年齢ではなく、経験値として若い)演劇人が羨ましいと思うことがある。現在北九州市では若い表現者たちに対するさまざまな〝育成?企画が動いているからである。 北九州芸術劇場が主催するワークショップや作品創作事業についてはここでも折に触れて紹介してきたが、今年9月、北九州芸術劇場以外の団体による〝育成?をコンセプトとした興味深い企画が行われたので紹介したい。 一つは、「北九州劇団代表者会議」主催のワークショップである。9月26日に、「平成27年度北九州芸術劇場創造工房『演カツ!!』企画モデル事業」として行われたこのワークショップのタイトルは『演出家3人による「俳優に必要なこと」ワークショップ』。〝北九州で活動する劇団・ユニットの演出家が演出する際に考えていること、大切にしていることを俳優と共有する90分?をキーワードに、現在北九州で活動をしている劇団員、演劇経験者を対象に行われた。講師は、穴迫信一(ブルーエゴナク)、高山力造(village80%)、そして私も講師の末席に加えていただいた。 間に30分の休憩をはさみながらの3コマ。1コマ目の穴迫枠は〝ラップ?を素材にした言葉と向き合う内容。韻を踏んだ歌詞を作り、リズムに乗せて、ラップ調で歌った。2コマ目の高山枠では、〝ジブリッシュ(自分で作った滅茶苦茶言葉)?を使って、言葉に頼らない身体表現を探った。そして最後の私の枠では、即興のシーン創りを通して、相手から影響され、相手に影響を与えるという演劇の根本にある作業を再確認する経験をしてもらった。 他の講師も活動に参加し(私もラップを披露したり、ジブリッシュをしゃべりまくったりと楽しませてもらった)お互いの芝居に対するアプローチの違いや共通点を確認することができた。ともすれば劇団代表の演劇手法しか知らずに過ごしてしまう劇団員にとっても新鮮だったのではないかと思う。 「北九州劇団代表者会議」では、このような企画を今後も継続して開催していく予定だ。詳細はホームページやツイッターなどで告知されるので、興味のある演劇人はアンテナを伸ばしておいていただきたい。 もう一つの〝育成?企画は、「C.T.T.KITAKYUSYU」の発足だ。「C . T . T . 」とは「Contemporary TheaterTraining」の略。現代演劇やダンスに関わる人たちの育成を目的として「試演会」を行うというもの。1995年に、京都の「アトリエ劇研」で始まった企画だ。現在では京都の他に仙台、大阪、名古屋、岡山、広島、松山と全国7カ所で展開されている。北九州では、高山力造が枝光商店街アイアンシアターと協力して事務局を立ち上げて実施した。 9月18日、19日に行われた北九州での最初の試演会の参加団体は二つ。「Nomad」が『地図を讀む』(作:工藤菜香/演出:鈴木春弥)を、「陰湿集団」が『pump』(作・演出:山本貴久)を上演した。それぞれ30分ほどの作品で、終演後に30分の〝合評会?が開かれた。料金は〝上演協力金?として900円。 「試演」ということで、観客側にも、上演された作品そのものより、その向こう側にある可能性や方向性などを見極める力を要求してくる企画だと思う。回数を重ねていけば、よき観客を育てることになるかもしれない。 こちらも、「C.T.T.北九州事務局」公式ツィッターで次回の試演会の詳細や募集の告知を行うようなので要チェックだ。(https://twitter.com/ctt_kitakyusyu) うらやよ『演出家3人による「俳優に必要なこと」ワークショップ』活動の様子「北九州劇団代表者会議」公式ホームページ(http://ohnekoza.catfood.jp/kgc/index.html)