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概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

6漫画hiroba石 井  茜北九州市漫画ミュージアム 学芸員漫画と北九州Akane Ishii 11月号に引き続き、「メカニックデザイナー大河原邦男展」について取り上げます。今回は特に、展示されている作品について少し詳しいお話を。 11月5日から開催の本展では、大河原邦男がこの40年余りで携わった仕事の数々を振り返っていますが、主な展示品は次の三つです。「企画資料」に「設定資料」、そして「イラストレーション」。アニメーション制作に関心がある方であれば、前者二つはお馴染みかもしれません。 まず「企画資料」は、作品を制作するための説得材料としての「企画書」に付随するものです。大河原は多くの作品で、このいわゆるコンセプト段階から、世界観の核となるロボットやメカニックのデザインを手掛けました。ほとんどの場合で、この企画検討用のイメージスケッチはアニメ本編で最終的に採用されたデザインと異なる部分があります。アニメ本編を見慣れた方はその違いから得る「少しの違和感」を、作品に馴染みのない方にはそれがどういったコンセプトでデザインされたのかという「推理」を楽しんでいただきたいと思います。また本展では制作開始に至らなかった企画資料も公開。なかなか見ることのできない貴重な資料なので、ぜひお見逃しなく。 次に「設定資料」。これはアニメ本編で使用するためのデザインです。一般的な作品ではアニメーターが参照するために、人物から小物まで一つ一つのモノに設定資料が作られます。大河原が担当したメカニックの設定資料は多視点から見た図に加え、メカがどのように動くか示した展開図、さらにメカ内部の機械構造を描いたものなどがあり、精緻を極めています。 さて、ここまではアニメ制作に直結する展示品をご紹介しました。それらから多少異なったところに位置するのが「イラストレーション」の作品群です。『機動戦士ガンダム』(1979?80年)に始まるガンダムブームの中で、劇場版のポスターや特集雑誌のためのカラーイラストを多数制作。以降、携わった作品のイラストレーションを継続的に発表しています。これらはアニメの絵をイラストに起こす、という単調なものではありません。鋼鉄の堅さ、重さ、冷たさを感じさせる「リアル」、そして映像とは異なる独自のカラーリングや質感をロボット(顕著なのが『機動戦士ガンダム』のモビルスーツ)に与えた、無二の作品となっています。 作品のコンセプトイメージを作り上げ、そのイメージを具現化し、さらにはそのイメージに新しい価値を加える。展示作品からは、メカニックデザイナー大河原邦男の偉業がはっきりと見えてくるのです。『科学忍者隊ガッチャマン』1972年 cタツノコプロ『ゴワッパー5ゴーダム』1976年 cタツノコプロ『太陽の勇者ファイバード』1991年 cサンライズInformation【会場】北九州市漫画ミュージアム 企画展示室(あるあるCity5F)【開催期間】11月5日(土)~2017年1月15日(日)【開館時間】午前11時~午後7時(入館は午後6時30分まで)【休館日】火曜日(12月27日・1月3日は開館)年末年始(12月31日~1月2日)【入館料】一般800円 中高生400円 小学生200円【常設展とのセット券】 一般1000円 中高生500円 小学生250円 ※小学生未満無料【お問合せ】北九州市漫画ミュージアム 093(512)5077メカニックデザイナー 大河原邦男展メカニックデザイナーという仕事な じおお か わら くに お