ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

3 CulCul 2017. January中間高校  『フォーク・ダンス ~または世界に風穴を開ける作成法について~』舞台写真小倉高校 『フカミ家の人々』舞台写真戸畑工業高校 『ひとり芝居 パジャゴリ』舞台写真演劇 舞台で「出会う」hiroba おおつか えみこ演劇の街は、いま大塚恵美子演劇事務所 代表Emiko Otsuka 10月28日?30日、なかまハーモニーホールにて『平成28年度高文連演劇部門北九州地区大会』が行われた。今年の参加校は13校。▽戸畑高校『迷子センター』 (作:榎本大祐)▽小倉高校『フカミ家の人々』 (作:木本潤)▽門司学園高校『タンサン』 (作:徳岡希和)▽八幡南高校『インチキ霊能力 者と眠り姫』 (作:久保志穂梨/潤色:八 幡南高校演劇部)▽八幡高校『スポットライトが あたるとき』 (作:川原彩実・河﨑日向子)▽ひびき高校『秘密と美徳と希 望と…』 (作:森唯美・小原雅之)▽戸畑工業高校『ひとり芝居 パジャゴリ』 (作:横佐古力彰・桑本雅生)▽折尾高校『NO FANTASY NO LIFE』 (作:相浦萌菜)▽東筑高校『鬼子草子』 (原案:尾野春菜/作:東筑 高校演劇部)▽中間高校『フォーク・ダンス ?または世界に風穴を開ける 作成法について?』 (作:小原雅之)▽西南女学院高校『栖』 (作:瀬川慧)▽小倉商業高校『ACE?それ ぞれの夢?』 (原案:小倉商業高等学校演 劇部/作:武内美月)▽明治学園高校『ダークサイド  ブルース』 (作:濱田梨渚) 迷子センターに中年男が入ってきて「人生の迷子になりました!」と号泣しはじめたり、童話の悪役を矯正する学校での友情物語があったり、前髪を輪ゴムでちょんまげのように立たせなければならない奇妙な校則をめぐるすったもんだを描いたり、登場人物の心象をダンスで表現したりと、バラエティに富んだ作品が見られた3日間だった。 11月に北九州芸術劇場で行われる県大会に出場することのできる「優秀賞」に小倉高校、中間高校、戸畑工業高校が選ばれ、戸畑高校が「創作脚本賞」、西南女学院高校が「舞台美術賞」八幡高校、ひびき高校が「奨励賞」を受賞した。 高校演劇には「上演時間は1時間以内」というルールがある。1時間過ぎたからと言って、無理やり緞帳を下ろされたりはしないが、時間超過があれば〝選外?となり、県大会への道は閉ざされる。この「1時間」の中にどれだけ自分たちのアイデアを詰め込めるかが、ある意味勝負である。短いようで、長い。かつ、長いようで、舞台の上で何かを起こして収束させるには短い時間である。 今年の大会を見て、どの作品も「人と人の出会い」を描く力が弱い、と感じた。もちろん1時間しかないから、とっとと出会わせて、とっとと物語を先に進めないと、と焦る気持ちも理解できる。しかし、ご都合主義の「出会い」からお話が出発するものだから、登場人物たちが経験するさまざまなことが、ことごとくリアリティを欠き、嘘っぽくなってしまっている作品が多かったように思う。私が高校生だったころよりも、はるかに筆の力のある、きちんと整った作品を書ける生徒が増えているのは確かなだけに、非常にもったいない。 もちろん、これは大人の作品にも言えること。わざわざ「出会う」ことがなくても生活していける〝便利?な世の中になってきている現代だからこそ、舞台の上だけでも、人と人とが、がっつり出会ってほしい。そんな「出会い」のある作品を書き続けていきたいと強く思った。どんちょう