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概要

北九州市芸術文化情報誌「CulCul」・ 「かるかる」  発行/北九州市、(公財)北九州市芸術文化振興財団 出版事業課

3 CulCul 2017. February演劇のカタチ、ふくらむ。ブルーエゴナク『ふくしゅうげき』イメージ写真サヨナランドリー×安田弦矢コラボ企画映画上映会『歯車の伝言』チラシ演劇hiroba おおつか えみこ演劇の街は、いま大塚恵美子演劇事務所 代表Emiko Otsuka 若い劇団の意欲的な活動を二つほどご紹介しよう。 一つ目は「サヨナランドリー」だ。2013年、北九州市立大学演劇研究会の有志が立ち上げた演劇ユニットである。14年に『電球パピヨン』、15年に『ビッチの承認』と、1年に1回ずつ丁寧に作品を創ってきた彼らが16年に挑戦したのは〝映画?だ。その上演会が、16年12月に行われた「サヨナランドリー×安田弦矢コラボ企画映画上映会『歯車の伝言』(監督:安田弦矢/脚本:前田芽衣子/12月3日?4日/ engel-cafe and musik-)である。 映像作家の安田弦矢を監督に迎え、キャストに「飛ぶ劇場」から葉山太司、太田克宜、「バカボンド座」から森川松洋、「ノハラstudio」から平井涼太、その他、九州の劇団で活躍している俳優を多く配すなど、布陣も興味深い。 また、その場に留まらずに消えていく一期一会的芸術である〝演劇?と、形として明確に残り、繰り返し咀嚼することができる〝映画?という、ある意味対極にある〝表現のカタチ?を、若さが軽々と超えていく様が心地よくもある。 もう一つ、北九州の若手劇団を牽引する存在とも言える「ブルーエゴナク」の公演も興味深かった。12年に結成された同劇団は、北九州のみならず、東京や京都など、県外でも意欲的に公演活動を行ってきた。多面的に折りたたまれた物語構成や、歌やラップを織り交ぜた、スタイリッシュでもあり、泥臭くもある独自の表現スタイルにはファンも多い。 5周年記念の公演『ふくしゅうげき』(作・演出:穴迫信一/1月21日・22日/北九州芸術劇場小劇場)は第10回公演でもあった。劇団という枠にこだわらず、毎回さまざまな劇団の役者を巻き込んで作品を創っていくのが「ブルーエゴナク」のもう一つの面白さだと思う。また今回は、「モンブラン部」「じあまり。」「飛ぶ劇場」や長崎の劇団「劇団ヒロシ軍」からの役者に交じって「劇団C4」代表にして演出家でもあり、北九州で30年以上演劇活動を行っている大福悟が出演しているのが興味深かった。 そして最終日には、その大福に加え、泊篤志(飛ぶ劇場)、守田慎之介(演劇関係いすと校舎)を招き『北九州演劇シンポジウム?2017年、そしてこれからについて?』と題したシンポジウムも開催された。節目に当たって、こういった企画を行うところに、「ブルーエゴナク」がこれからも北九州を大切にしつつ、さらに外に向かって活動の幅を広げていこうという意志を感じた。 さて、北九州では、もう一つ新しい活動が始まる予定だ。15年に発足した「日本劇作家協会九州支部」が『月いちリーディングin 北九州』という企画を立ち上げた。この『月いちリーディング』とは、公募で選ばれた「作者がブラッシュアップしたいと考えている戯曲」をリーディングし、その後、作者や観客、関係者含めて全員でその戯曲についてディスカッションを行うというワークショップ。現在、東京、神奈川、大阪など劇作家協会各支部で展開されている。 『月いち』という名前から分かるように、月に1回、継続的に行う予定だという。今回のリーディングは2月5日、枝光本町商店街アイアンシアターで行われる予定だ(時間など詳細はhttps://www.facebook.com/jpwa.kyushu/ をご覧いただきたい)。新しい演劇のカタチが生まれる瞬間に関われるかもしれない。そしゃく