所在地 北九州市八幡西区永犬丸二丁目
調査時期 令和3年4月12日〜4月28日
調査面積 292㎡
本遺跡は、北九州市八幡西区永犬丸二丁目に所在する。
昨年度、隣接地を第1地点として調査を行い、弥生時代後期の遺構や古墳時代の遺物を検出している。本調査区は第1地点の南東側、鷹見神社の横に位置する。
調査区は、上段と下段の2区画に分かれており、主な遺構は、弥生時代と考えられる円形・方形竪穴建物を2棟、古墳時代と考えられる方形竪穴建物2棟、年代不明竪穴建物1棟、土坑10基以上、溝5条、柱穴260基以上である。
検出された遺構の大半は、上段調査区内に所在しており、竪穴建物や土坑が確認された。この他、貯蔵穴と考えられる土坑や、周溝付掘立柱建物とみられる溝等を検出しており、弥生時代から古墳時代にかけての集落が周辺に広がっている可能性が高く、上段調査区と下段調査区の間の部分にも複数棟の竪穴建物が存在するものと思われる。
また、下段調査区東側では、東側に広がっていると推定される埋没した谷地形を確認した。この谷地形の埋没後に、弥生時代中期と考えられる竪穴建物が掘り込まれているため、少なくとも谷地は弥生時代中期以前の埋没と考えられる。
また、表土や遺構検出面に堆積した土層からは青磁片や白磁片が出土しており、多数検出した柱穴の中には中世(鎌倉時代)の遺構も混在しているものと考えられる。
主な遺構
弥生時代〜中世 |
竪穴建物、土坑、溝、多数の柱穴 |
弥生時代〜中世 |
弥生土器、須恵器、陶磁器、石器など |
コンテナ |
49箱 |