黒崎城跡

所在地 :北九州市八幡西区屋敷一丁目
調査時期:令和4年2月1日~18日
調査面積:1,310㎡

 

調査の内容

 本遺跡は、八幡西区屋敷に所在している城郭遺跡である。調査は、急傾斜地崩壊対策法面工事に伴うもので、対策工事範囲においてトレンチ調査を行った。
 調査では、6本のトレンチ(以下、トレンチはトレと略記)を設定した。1・2トレでは、東一番帯曲輪に近接する地点から、調査可能な下部までの遺構の有無、及び地形確認を行った。その結果、1トレでは、上部において、石垣石材と推定されるグリ石や石材の崩落状況が検出されたことから、帯曲輪外面に石垣が存在する可能性が示された。2トレ、及び4・5トレでは、等高線にやや平行したスロープ状を呈する地山の傾斜と、傾斜部分の人為的な盛土を確認した。3・6トレでは、自然地形と考えられる傾斜を検出し、2・4・5トレで検出した様な造作は確認されなかった。また、1・2トレの中位から下については、自然地形そのものが検出された。
 以上の調査成果より、東一番帯曲輪の外面には石垣が存在する可能性があり、黒崎城の東面に城下と連絡する通路が存在したことが推定された。また、帯曲輪外面から約4~5m部分以下については、自然地形を利用していることが判明した。
 本調査は、黒崎城の豊前国側である東面についての、新たな知見を得ることができ、東一番帯曲輪外面に石垣が存在した可能性が推定された。しかし、限られた期間のトレンチ調査では、これらの推定を確定させることは困難である。また、東面の下部は地形を利用していたことが推定され、人為的な痕跡はなくとも、自然の要害として、黒崎城の構成要素と認識できる。


 

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1トレンチ 石材・栗石出土状況(東から)


 

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2トレンチ 平坦面の盛土 土層写真(北から)


 

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左から4・2・5トレンチ スロープ状の平坦面検出状況(東から)


 

主な遺構

 近世  帯曲輪に接続する通路状遺構、石垣のグリ石崩落状況、近現代の段々畑石垣

主な遺物

 近世  陶磁器、ガラス瓶等
 コンテナ  8箱

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